平成生まれのマクレーン

映画レビューを中心にぼちぼち綴ります。絵もペイントで適当に描いてます。

「Coda コーダ あいのうた」を見た

どもこねねちわ

マクレーンです

またしても我々はなすすべもなく

日曜日を終えようと

月曜日を迎えようと

さざえさんと対峙しようとしているわけですが

みなさんいかがお過ごしですか

あちしは今日も

今日とて映画鑑賞です

本日の作品はこれ

「コーダ あいのうた」

アカデミー作品賞とってますね

Amazonプライムビデオで鑑賞しました

ほんとこんなあったらしい作品がおうちで見られるなんて

良い時代になりましたな

ネタバレはほとんとありません

それでは、行ってみまっしょい

あーだこーだ言いますよ(おい( ゚Д゚))

 

 

 

 

 

泣きました
これは作品賞とるわ

「コーダ」とは耳の聞こえない両親に育てられた子供を意味するみたいです
サブタイトルに「あいのうた」って付いてるから結構なミュージカル調なのかと思いきや
作品は静かでした
でも激情で溢れる

 

魔法の料理 ~君から君へ~

魔法の料理 ~君から君へ~

Amazon

 

 

自分以外ろう者の家族の元で育った主人公
幼い頃から家族の通訳として生きてきた少女が、大好きな歌の道に進む話

 

ろう者のハンディキャップをシビアに描いてると思う
本作を見て痛烈にここまで辛いんだと思いました
「ろう者」という呼び方は差別用語のように聞こえがちですが、逆に聴覚障害者」って言葉には障害というワードが入っているため嫌う方もいるようです

自分の中学の先生が、道徳の授業で

障害者という言い方は間違っている
周りの人間の働きかけ如何で、障害はなくなるからだ

なんて言ってましたが
それはあくまで理想論であって
今、「障害」をなくせるほどの社会となってないのは明らかです
彼らが生きるには、健常者と比べれば明らかに障害がある
本作の本旨はそのようなメッセージではありませんが、周りの気づきでもっと良くなるってメッセージは含まれていたと思いますね

 

 

 

本作の大きなテーマは、子供の家族に対する献身、奉仕、公僕ですかね
漁師として生きる家族にとって耳が聞こえる主人公の手話通訳はなくてはならないものなのです
それを主人公も分かっているからこそ悲しいんですよね
このテーマが今の時代とミスマッチというか
今は子供の権利がとても重宝されるじゃないですか?
だから親ガチャなんて言葉が生まれるんだろうし
ほんとに酷い家庭に生まれていれば分かるけど、自分の予想では、親ガチャって言葉を作った人間は
きっとなにかと選択する自由に恵まれた家庭に生まれた人間なんじゃないかと思う
選択肢がない人間は、状況皮肉る余裕はないと思うから

 

 

話がそれますた

ろう者の家族の娘が声の才能に恵まれたって点が、これまた切なくて
家族に聞いてもらえないわけですよ
でもやりたい訳ですよ
むしろ歌無しに生きられない訳ですよ
でも、主人公が歌の道に進むことを親は反抗と誤認してしまう
そうなってしまうのも理解できるから悲しいですよね
そこにプラス貧困という、これまたオーソドックスな悲劇が襲う
オーソドックスでも、今の日本には身近ですよね
我が家もそうです
経済的不安は心を圧迫します

 

 

主人公も子供のなのに、大人だから
合理的に見て、自分がどーゆー行動をすべきか見えてしまう
見えない人間には見えないが、主人公は見えてしまうんです
見える方が辛い
怒りを誰にも向けられないから
どん詰まりと思いきや、ここに兄貴ぃの存在です

本作のキーパーソン、主人公の兄貴説
兄貴がね、良いんですよ
漁師であり主人公の兄である
合理的な道を理解しつつも、妹の人生を守ることを信念にする様は本作一の見どころやとあちし思います
ミッド90とかワンダー君は太陽でもそうでしたが、欧米のファミリー愛系の作品で兄弟の存在でかいですよね

 

 

 

恵まれない環境の才能人
グッドウィルハンティング節のよくあるサクセスストーリーですが
静かな作風とパッショナブルな演技、歌声がグッドです
音楽教師の独特なパワハラ教育も見所の一つ
一見の価値あり!

素晴らしい作品でした