平成生まれのマクレーン

映画レビューを中心にぼちぼち綴ります。絵もペイントで適当に描いてます。

シザーハンズ 映画レビュー

こににゃちょわマクレーンです

映画レビューです

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シザーハンズです

それでは行きまっちょい

 

 

不覚にも涙してしまった
ハイセンスなカラーで送る切ないファンタスティックラブストーリーです
切ないですよね

人里離れた城に一人住む人造人間エドワード
彼の創造主は、彼の完成一歩手前で亡くなってしまい、彼は手がハサミのままに
城に訪問してきた化粧品セールスの女性に連れられ人里に降りることとなるが、、、
てなストーリー

街並み、車、服が色々とりどりで夢の国のよう
そこに全身真っ黒、顔面真っ青な人造人間現る
ハイセンスです、はい
一見、明らかにヴィランなビジュアルのエドワードは純粋でとても心優しい
しかし、育ってきた環境故に社会性が乏しい

子供向けなストーリーにも見えますが、実は深い真意があるのではないかと思いながら観てました
何度か観たことある映画ですが、今回はこれまでとは違った見方ができたような

まず手がハサミという点ですよ
手って日常では必要不可欠といっても良いほど身近で便利なものです
健常者にとってはそれが当たり前でも、手がハサミのエドワードにとっては困難なことばかり
食事ひとつに難儀し、ウォーターベットを穴だらけにしてしまいます
見ていて非常にもどかしく思える
やりたいことがやりたいようにできないこと
なんだか、ブルーハーツの「僕の右手」って唄を思い出しました

あと、人間の心の移り変わりの早さ
物珍しいものにはよって集り、流行るが
ちょっとしたアクシデントで徹底的に拒絶し攻撃する
人伝に情報が伝達される様は、ネット社会でも似たようなものがありそう

異形が故に類い稀ない能力を発揮するが、一度肌に触れれば簡単に傷つけてしまう

これは人間社会の複雑さや難しさを表してるんじゃなかろうかと思いました
微妙で危うく繊細な社会
適合できなければ排斥される
おおらかで好きな人にはとことん一途な優しいエドワードが一度はもてはやされるが結局城に追いやられる様はとても悲しかったです
でも、人間社会ではそれが普通で
とても複雑ですね

若き日のジョニーデップとウィノナライダーが出てますが
ジョニーデップの演技がうま過ぎて素晴らしい
ウィノナライダーが可愛すぎて恐ろしい
本作やビートルジュースの彼女が大好きです
デップは表情だけでなく動きも個性的で
人間でもロボットでもないエドワードだけの動きをします
感嘆です

序盤から疑問に思ったのは
お母さんはなぜエドワードを自分の家で住まわせることを決めたのか?
劇中のセリフから、他の家と比べて裕福ではないと思われる(それでも普通の生活をしてましたが)
化粧品のセールスもうまくいってなさそうですし
豪華な生活を羨ましがるような描写もありました
そのような思いを抱えながらも、異形な人造人間をなぜ招いたのか

1.孤独な人造人間に情が湧いたもしくは、どこか自分と似た部分を見た
2.異形故の話題性や経済効果を期待した

劇中のお母さんの所作を見ても、2はなさそうなので、おそらく1
ほんとに優しい人なんでしょうね
ほっとけなかったのでしょう
でもその優しさが仇となってしまった
まぁ登場人物全てにとって仇だけではないでしょうが(一人お亡くなりになってますがね)
人間社会は難しい

愛する人に触れられない
切ない

氷の雪が舞う中、ウィノナライダーが踊るシーンは映画史に残る美しさ